鉱山ツアー in Lubo村(岩波康平)

 久しぶりにブログを更新する岩波康平です。7/12(木)に台湾と沖縄からのお客様5名と共にキブガン町ルボ村にある鉱山開発跡地を視察してきました。ルボ村では1974年に大規模な露天掘りが開始され、1982年に鉱山会社が倒産するまで鉱山開発が続けられました。露天掘りは坑道を掘って鉱石を採掘していくのではなく、地表から渦を巻くように掘っていく手法です。そのため、山が二つ破壊され跡地に池ができるという甚大な環境破壊を受けました。

 ルボ村ではWE21ジャパンというNPO団体が活動しています。活動内容としては、2011年より現地NGOシュントック財団と連携し、炭・木酢液の経験共有を中心とした、植林、有機農業による鉱山跡地の住民たち主体の環境回復活動を支援。足尾銅山の環境回復事業の成功例を学ぶ研修を実施。土壌を肥やすために、アルノス(ハンノキ)、カリエンドラ(ネムノキ)といった、成長の早い落葉広葉樹を植樹などの活動を行っています。

今回はシュントック財団のアリスさんに同行していただき、ルボ村に向かいました。


 ルボ村にはバギオからジプニーで3時間くらいかけて行きます。眠い目をこすりながら早起きし、6時半にバギオを出発しました。道中で朝食もいただきました。


僕は遠出するのが初めてだったので、道中の山々に魅せられながらの移動でした。山岳地帯というだけあって道中は緑が果てしなく続きます。そんな緑とは裏腹に空気は排気ガスで汚れており乗っているジプニーの排気ガスが車内に入ってくるので、口をハンカチで押さえている参加者の方もいらっしゃいました。


ルボ村に近づいていくに連れどんどん道は険しくなっていきましたが、空気は綺麗になっていく気がしました。周りにはバナナが生えていたり、鶏や水牛がいたりと山岳地帯独特の風景が続きました。道がガタガタで車に木がぶつかるような道を通っていくと、10時くらいにルボ村に到着しました。

ルボ村の方々はこんなにも素敵な手書きのメッセージで私たちを迎え入れてくださいました。鉱山開発の話を伺う会議では、鉱山関係者の方など多くの方に参加していただきました。村民の方は実際に起こっている鉱山開発後の影響について、生の声を聞かせてくださいました。

農作物の栽培の収入よりも鉱石の採掘の方が収入がよく鉱山開発を生活の柱にしていたが、鉱山会社が倒産した上に何も保証がなかったことや、現在ではサヨーテを栽培し出荷することで収入を得ているといったお話。小学校は2校しかなく中学校はないことや、看護師さんは1人しかおらず、助産婦は2人しかいないことなど村の状況を詳しく話していただきました。

もっとも問題だと思ったのは、農作物の栽培だけでは現金収入で生活することは難しく、自給自足に頼らざるを得ない状況であること。鉱山開発の跡地が残され会社は倒産してしまい保証などはしてくれないので、鉱山の修復を自分たちの手やNGOといった協力してくれるごく限られた力で行わなければいけないことです。


写真の左の方が現バランガイキャプテン(Denver Cafungtan)、右の方が前キャプテンです。

現キャプテンは実際に鉱山開発を経験した年上の方の意見を聞き、村人全員と協力して鉱山の再生や村人の生活のことを考えている様子が見受けられました。このように村を率いる世代が代わって行っても、村を大切にするという気持ちは受け継いで行かれるのではないかなと感じました。


お話の後には豪華なご飯でおもてなししていただきました。おもてなしされっぱなしですね。料理に使われている食材は、ほとんどがルボ村で作られているものです。食べきれないくらい用意してくれました。


1..2..3 カシャッ!

ここで村のみなさんとはお別れし、鉱山開発跡地に向かいました。


ここは元々は山だったのですが、露天掘りによって山が削られ雨水などがたまり湖ができた場所です。かつての鉱山開発の勢いが感じらると共に、その痕跡としてまだまだ山肌が露出している箇所が多くありました。しかし、NGOの協力などを得ながら植林などの鉱山の再生のための活動を行ってきたおかげで、植物も育っていました。かつての日本の足尾銅山の修復を参考にしているとのことでしたが、足尾銅山と違い山肌に岩が多いので修復が大変とのことでした。


道端にはがぼちゃが育てられていました。写真にも少し写っていますが、この場所は岩が多くあり作物が育てられない環境だったため、土を運んできて野菜を育てる土台作りから始めた場所です。土を運ぶ作業から始めなければいけないとは考えていなかったので、環境修復の困難さを考えさせられました。その一方で、ガボチャが実っていることから、村民の方やNGOの協力を得ながら再生に向けて活動してきた苦労が実を結んできているのだと思います。


帰りには昔ながらの家でコーヒーを飲みました。伝統的な手作りのものに囲まれた室内で穏やかな時間が流れていました。

快適を追い求め、拡大していく世の中で現金収入が必要になっていくと思います。その中で人々が協力し合い自給自足で生活していく姿に考えさせられることが多くありました。

CGNインターン 岩波康平


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コーディリエラ・グリーン・ネットワーク インターン体験ブログ

フィリピン・ルソン島北部のバギオを拠点に、コーディリエラ山岳地方で活動する環境NGO「コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)の日本人インターンによるブログです。活動紹介のホームページはhttps://cordigreen.jimdo.com。以前のインターン体験ブログはこちらameblo.jp/cordillera/。問い合わせはcordigreen(a)gmail.comまで。